- 1月 2, 2024
- 12:59 PM
紅海の商船がたびたび襲撃され、イスラエル・パレスチナ紛争の波及が国際海運に影響を与えている。
最近、紅海を航行する船舶の多くがイエメンのフーシ派に攻撃されたため、国際海運会社4社が紅海の航行停止を発表した。
アナリストらは、イスラエルとパレスチナの新たな紛争が勃発して以来、フーシ派は「パレスチナ支援」を理由にイスラエルに対するミサイル攻撃やドローン攻撃を頻繁に行い、紅海で「イスラエルに関係する」船舶を継続的に攻撃していると指摘した。 紅海海域の緊迫した状況は、イスラエル・パレスチナ紛争が波及するリスクが強まり、国際海上輸送に影響を及ぼしていることを意味する。
商船への頻繁な攻撃
イエメンのフーシ派は5月15日、声明を発表し、イスラエル行きのコンテナ船「アラニア」と「パラティーム3」にミサイルを発射したと述べた。 声明によると、ガザ地区の人々への物資が到着するまで、フーシ派はイスラエルに向かうすべての船を阻止し続けるという。
国際海上輸送への影響
「最新の一連の攻撃は、フーシ派の行動が国際海上輸送に重大なリスクをもたらすことを改めて示している」と米中央軍は述べた。 ロンドンの保険市場は、紅海南部の海域を高リスク地域に分類している。 この海域を航行する商船は、事前に保険会社に報告し、追加の戦争リスク保険に加入しなければならない。 アナリストたちは、紅海とその周辺海域の緊張が高まり、国際海運の混乱が続けば、国際的なサプライチェーンへの影響を避けることは難しくなると考えている。
イエメンの政治アナリスト、イブラヒム・ジャラル氏は、国際海上輸送を標的としたフーシの攻撃は、商品輸送の安全保障コストを引き上げ、その結果、商品価格が上昇すると述べた。 イスラエルのベギン＝サダト戦略研究センターの上級研究員であるエヤル・ピンコによれば、ヨーロッパとアジアを結ぶ大量の貿易が紅海の海域を通過しており、この隘路の安全保障状況は対外的に大きな懸念材料となっている。 イエメンのフーシ派によって紅海が封鎖されれば、欧米の経済と世界のサプライチェーンは「大きな影響を受ける」。
しかし、フーシ派の攻撃は個々の国を標的にしているだけで、国際海上輸送への全体的な影響は比較的限定的だという見方もある。 エジプトのArab Academy for Science, Technology and Maritime Transportで経済学を教えるWalid Zahran教授は、フーシ派の主な標的はイスラエルの商船であり、他国の船ではないと述べた。
波及リスクの増大
海上目標への攻撃に加え、イエメンのフーシ派はイスラエル国内にも長距離攻撃を仕掛けており、4月16日には過激派組織がイスラエル南部の都市エイラートの多くの目標に「越境ドローン攻撃」を仕掛けたと主張した。
イスラエル軍のガザ地区への攻勢が拡大するにつれ、紅海情勢も緊迫した状態が続き、米軍の関与も強まる可能性がある。
フィナンシャル・タイムズ』紙は、最も危険な状況は、この地域の国々とアメリカを巻き込んだ地域全面戦争の勃発であるとの記事を掲載した。 また、ロシアの衛星通信は17日、米国防総省がフーシ派への攻撃を検討していると報じ、戦争拡大のリスクが高まっているとの懸念を示した。